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ユーモア・エスプリ・実話

2007年9月17日 (月)

「世界の日本人ジョーク集」から -22 終-

●日本を怒らせる方法

各国の政治家が集まって「どうしたら日本を怒らせることができるか」について話し合った。
中国の政治家が言った。
「我が国は潜水艦で日本の領海を侵犯した。それでも日本は潜水艦を攻撃してこなかった」
韓国の政治家が言った。
「我が国は竹島を占領した。それでも日本は攻撃してこない」
ロシアの政治家が言った。
「我が国はもう長きにわたって北方の島々を占拠している。それでも日本は攻撃してこない」
それらの話を黙って聞いていた北朝鮮の政治家が、笑いながら言った。
「そんなこと簡単ですよ。我々が核兵器を日本に使いましょう。そうすれば、さすがの日本も怒るでしょう」
すると、アメリカの政治家が首を横に振りながらこう言った。
「無駄だね。それ、もうやったもの」
*******************************************************
そういえば、「仕方がない」発言で辞職した大臣もいたな。
(もっとも、私には、あの発言は「原爆投下は許し難いが、防衛にしろ貿易にしろ米国依存の我が国では抗議もできず、仕方がないとするしかない」という意味にしか聞こえなかった。マスコミの原爆是認という書きぶりのは、故意に誤ったレッテルをはった悪意に満ちた煽動としか思えないが。)

それにしても、日本人は我慢強い。

ろくな抗がん剤治療が受けられなくとも怒らない。
放射線医が不足しているのをほっておいて、重粒子とかいう、ほんの一部のがん患者にしか適用できないものに大金をはたいても怒らない。
未承認薬問題についても、中身のない検討会さえあれば、実質的に承認遅れが改善されなくとも怒らない。
K立がんセンターで、まだ抗がん剤治療の余地があるにもかかわらず、「もう治療はできない」と言われても怒らない。

怒らないで、効果のにもかかわらず健康食品を食べている。
もちろん、健康食品業者に怒ることもない。

ひょっとすると、健康食品はがんには効かないが、怒り防止には効果があるのかもしれない。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -21-

●脳を持ったコンピューター

日本人がロシア人に言った。
「日本では工場の仕事は全てコンピューターがやってくれるんだ。脳を持ったロボットがあるんだよ。」
それを聞いたロシア人が答えた。
「そんな馬鹿な。本当に脳を持っていたら、工場の仕事なんてするものか」
***********************************************************
脳を持っていたら、創造的な仕事をするべきであるというのは、一面の真理である。
もっとも、一見、単純作業に見えても、創造性を発揮する余地がないということはないだろうが。

と思っていたら、馬鹿な腫瘍内科医さんは、抗がん剤治療は標準的治療のとおりに行うべきであり、決して、患者に応じて薬量の変更などをすべきではないとおっしゃる。

この腫瘍内科医さんによると、腫瘍内科医には脳みそは不用らしい。
コンピューターさえあれば良いといいたいが、コンピューターも不用である。
ハンドブック1冊でよい。

もっとも、このような治験と実際の医療の違いも分からないお馬鹿さんはハンドブック1冊の価値もないが・・・

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月16日 (日)

「世界の日本人ジョーク集」から -20-

●グローバリズムの定義

問い・グローバリズムとは何のことか?
答え・イギリス王室にいた女性がエジプト人と恋に落ち、パリでドイツ製のクルマに乗っていたところを、日本製のバイクに乗ったフランス人のパパラッチに追い回され、その結果起きた事故のこと。
********************************************************
グローバリズムの類は普通のこととなってしまっている。

あるそれなりの日本の会社が、英国の大企業を買収した(買収されたではない)ところ、仕事の進め方などを相手企業にあわせるしかなく、会議や会議資料も英語中心という本当に日本企業なのか社員一同悩んでいるらしい。

それにしても、日本の製薬メーカーのグローバリゼーションも進んでいる。
国内で開発した新薬の治験は、まず欧米で行い、欧米で承認が得られた後になって、やっと日本での治験を行うのだから・・・

そもそも、国内治験の義務づけという、「鎖国主義」はどうして起こったのだろうか。

二十年くらい前だったか、日本の対米黒字の大きさに、アメリカが非関税障壁の撤廃を迫ったことがある。
きっと、この時に、民族差という理屈(民族差はあるだろうが、では、どの程度問題になるのかという客観的データーは見たことがない)を用いたのだろう。
日本の製薬企業の保護と、厚生省の権限維持のために。

しかし、現時点で見れば、日本人のデーターがあるというプラスはあるが、効果ある薬の承認遅れというマイナスが大きいのではないか。

日本人に対するデーターなしというマイナスと、承認遅れというマイナス。
EBMの重要性をいうならば、両者についてのデーターをきちんと示して欲しい。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -19-

●軍隊比較

世界最強の軍隊とは?
 アメリカ人の将軍
 ドイツ人の参謀
 日本人の兵

では、世界最弱の軍隊とは?
 中国人の将軍
 日本人の参謀
 イタリア人の兵
******************************************************
中国人の将軍が弱いのかどうかはわからない。
次のジョークを見ても・・・

●捕虜

西暦二〇〇X年、日本と中国のあいだでとうとう戦争が勃発した。
開戦当初、日本軍の優勢が続いた。
開戦から一週間。中国兵の捕虜が一億人出た。
次の一週間。さらに中国兵の捕虜が一億人出た。
翌日、北京から東京に向けて、無条件降伏の勧告が届いた。
「どうです、まだ戦争を続けるつもりですかな?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、現場の兵は強いが、戦略を立てる参謀は馬鹿というのは当時から変わっていないようである。

医療制度を戦略を持って組み立てるべき国(厚労省官僚)は、旧態維持(それも、医学の高度化(高価格化)、人口減少・高齢化、さらには、情報化による患者のレベル上昇から、崩壊することが見えている)を図るだけであり、十年後・数十年後を見通した戦略を立てることすら発想にないようである。

厚労省は、社会保険の単純事務すら満足にできない現場から、知恵のないトップまで、アフリカの超後進国(後進国というのはよくない言葉であるが、某省は発展途上とはいえないので)並である。

それにひきかえ、いろいろなことは言われているものの、日本の現場医療(医師、看護師その他医療スタッフ)は優秀である。

たしかに、抗がん剤治療は遅れているが、これはこれまで抗がん剤治療が重要視されていず、このため、教育・訓練がなされず、また、経験も積まれていないためであり、現場の責任というよりも、抗がん剤治療を進めるための施策を出さなかった参謀の責任だろう。

このような状態が続けば、第二次世界大戦中、無謀な作戦のために多くの兵士が無駄死にしたのと同じ事が繰り返されるかもしれない。
唯一、異なるのは兵士だけでなく、それ以上に一般国民に犠牲が出るということだろう。

そういえば、マスコミも批判は行うが、では、どのような方向に進めるべきかの責任を持っての報道はみかけないな。マスコミも官僚も似たり寄ったりなのかもしれない。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月15日 (土)

「世界の日本人ジョーク集」から -18-

●火事の対処

世界の宗教者が集会をしている際に、火事が発生した。
キリスト教徒は胸の前で十字を切り、聖書を朗読した。
イスラム教徒はメッカの方角を向き「アッラー」へ祈りを捧げた。
ユダヤ教徒は自爆テロだと思い震えた。
仏教徒は「火事は存在しない」として座り続けた。
事務員は消火器をとると、火を消した。
**************************************************
これが日本人ジョークとされているのは、禅(zen)=日本風ということらしい。

ところで、宗教者の火事への対処と同様、がんに対する対応にも様々あるようだ。

医師に「おまかせ」という従順(?)な患者。
健康書品や免疫療法にすがる自然派(?)な患者。
マスコミにとりあげられた新しい治療法を追い求める患者。(といっても、その治療法が自分のがんに適応があるかどうかも知らない)
なかには、さとりを開いた禅の坊様よろしく「がんは存在しない」と信じ続ける人。

私としては、自分の宗教的(?)感情よりも、事務的(=客観的)に一番効果がある可能性が高いものを選択する方が正しいと思うのだが。
火事への対処でも、「多分」祈るよりも、消火器を持って消火するなり、避難するほうが正しいだろう。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -17-

●結論

日本人は脂肪分をイギリス人、アメリカ人よりも食べない。日本人はイギリス人、アメリカ人よりも心臓発作を起こす割合がずっと低い。
フランス人は脂肪分をイギリス人、アメリカ人よりも飲まない。しかし、フランス人はイギリス人、アメリカ人よりも心臓発作を起こす割合がずっと低い。
日本人はワインをイギリス人、アメリカ人よりも飲まない。日本人はイギリス人、アメリカ人よりも心臓発作を起こす割合がずっと低い。
イタリア人はワインをイギリス人、フランス人よりも多く飲む。しかし、イタリア人はイギリス人、アメリカ人よりも心臓発作を起こす割合がずっと低い。

<結論>英語は心臓に悪い。
******************************************************
英語音痴の私にとって、英語が心臓に悪いのは事実である。
しかし、イギリス人、アメリカ人にとっても、英語が心臓に悪いとは思わなかった。

ところで、上のジョークは論理的にどこがおかしいのだろうか?

心臓発作には、極めて多様な原因がからんでいるのだろう。
その中から、あえて、脂肪・ワイン・英語のみをとりあげて、また、比較も、日本・英米・仏だったり日本・英米・伊だったりと、都合良く使い分けをしている。

多くの要素がかかわりあうものから、都合の良い要素だけをとりあげて、また、比較対象も都合の良いように設定する。
これが認められるならば、いろいろなことが「結論」される。

例えば・・・
日本語を話す日本人には、欧米人と比べて胃がんの発生率が高い。それだけではなく、移民でハワイに行った日本人は、日本語を話す機会が少なくなるが、胃がんの発生率は低い。また、最近、日常の日本語の中に含まれる外来語の比率が増えたが、胃がんの発生率も下がった。
つまり、日本語は胃がんを発生させる。
(もちろん、食生活の変化の影響と推測する方が正しいはず)

例えば・・・
○○がんで抗がん剤治療をした場合の5年生存率は5%であるが、△△療法では30%である。
抗がん剤よりも△△療法のほうが優れている。
(実は、抗がん剤治療は手術不適応の患者が対象であり、△△療法では手術によりがんが完全に摘出されたと判断された方が30%含まれている。)

もっとも、このような一見真面目な嘘ならば良い方かもしれない。
どうみても作文としか見えない体験談でオマンマを食っている業者も多いのだから。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月14日 (金)

「世界の日本人ジョーク集」から -16-

●ジョークと日本人 その三

問い・日本人を月曜日に笑わせるにはどうしたらいいか?
答え・金曜日にジョークを言う。
***********************************************************
時間差は、たいていのことにつきものである。

上記の学説(?)によると、ジョークに対する日本人の反応遅れは約72時間程度らしい。

しかし、抗がん剤の効果(の有無)については、2~3月というのが普通のようである。
つまり、抗がん剤治療を2~3月したうえでないと、効果があったのか、無効だったのかわからないということである。
(もちろん、例外はある。例えば、イレッサは早ければ数日ということもあるくらい早く効果が出るらしい。)

もちろん、2~3月というのは、CTなどによる腫瘍の大きさの変化の判明である。
血液検査による腫瘍マーカーの変化は、もっと鋭敏に出るが、しかし、腫瘍以外の要因で変動することがあり決め手にはならないことが多い。

結果が分かるまでの間、イライラするだろうが仕方がないことでもある。

とはいうものの残念ながら無効だったとしたら、その時間が無駄だったことにもなる。

できるだけ速やかに次の手をうたなければ、無駄時間をさらに上乗せすることにもなる。

単に待つだけでなく、いろいろな可能性を考え、必要な情報を得たりしながら、頭の体操をしておくことが必要である。

ジョークですら、その意味を3日も考えるのだから・・・

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -15-

●ジョークと日本人 その二

日本人は、一つのジョークで三度も笑う。
一/ジョークを聞いた時。
二/そのオチの意味を教えてもらった時。
三/家に帰って、オチの意味が理解できた時。
****************************************************
医師の話も同じである。

話を聞いてわかったつもりになる。
そして、話の意味(言葉の意味など)を教えてもらって、理解できたつもりになる。
かなりたって、ネットなどで触れた別の話と医師の話が「つながって」、なるほどこんな意味だったのかと得心する。

いずれにしても、わかったと思っても、思っただけで真実分かることはほとんどない。
(そんなに簡単に分かるならば、医師は要らない)

できるだけ、何回も話の内容を確認するほうが良い。

このためには、医師の了解のもと、録音することをお勧めする。

録音しておいて、後で冷静になって聞き直してみると、実は、自分が聞いたつもりだったことと正反対のことを医師は話していたことがわかったりする。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

 

「世界の日本人ジョーク集」から -14-

●ジョークと日本人 その一

ある国際展示場で一人のアメリカ人が言った。
「日本の製品は、確かに実に優秀だが、日本人のジョークのセンスはまったくダメだね」
すると、それを聞いた一人の日本人のビジネスマンが急に立ち上がり、誰も聞いたことがない斬新なジョークの数々をいきなり披露し始めた。そこにいた人たちはみんな大笑いして彼を賞賛した。そして、さっきのアメリカ人も自分の非を認めて素直に謝った。
するとその日本人のビジネスマンは、ニコリともせずにみんなにカタログを配り始めた。彼は言った。
「今のジョークは、我が社が今度売り出すジョークのサンプルです」
*****************************************************************
嘘かどうかは知らないが、エスプリやジョークというのは、普段からネタを考えておき、いかにもその場で思いついたかのように言うものらしい。
だから、私のような「正直」な人間はジョークには不向きである・・・

ということは別として、ジョークなどにより、場を柔らかくしながら交渉を進めていくことが必要ならばジョークの「準備」も大事であろう。

これは、その人がジョークが苦手であれば尚更だろう。

外来などで医師と話すというのも簡単ではない。
三分間診療という限られた時間に、要領よく、かつ、話すべき事を残らずに伝えねばならない。

そして、その巧拙がひょっとすると、治療にも影響するかもしれない。

医師との会話(世間話ではなく)が得手な人は、ジョークがうまい人よりも少ないだろう。
であれば、話すべき事、質問したいことなどを事前に準備し、さらにメモにしておくことは大事な努力のはずである。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月13日 (木)

「世界の日本人ジョーク集」から -13-

●どちらが遠い?

アメリカのとある小学校。先生が生徒たちに聞いた。
「日本と月では、どちらが遠くにあるでしょう?」
一人の生徒が元気よく答えた。
「日本です」
先生は聞いた。
「どうして?」
「だって月は見えるけど、日本は見えないもの」
***************************************************
見えるものを近くに、見えないものは遠くに感じるというのは、子どもに限らず人間一般に備わった性質のようである。

そして、これは、物理的に見える・見えないということに限らない。
「遠くの親戚よりも近くの他人」というのも、見えるものは近く、見えないものは遠くにということに通じる。
通い慣れた道と、全く初めての知らない道ならば、後者の距離を長く感じるだろう。
熟知していることは手近に思えるということもある。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
では、がんはどうだろうか。

自分の体内にあって、本当は身近なはずである。
ところが、がんというものは、大抵の場合、最後のギリギリまで姿をあらわさない。
私だって、知らない人から見れば、元気そのものである。膵臓から脾臓・胃にまで広がり、肝臓にも転移しているなどとは絶対にわからないだろう。

血液検査(腫瘍マーカー)やCT画像などより間接的にしか見えないため、患者によっては、病気について自覚しようとしない人もいる。きつい言い方をすれば、嫌な物から目をそむけている。
(なお、私自身は、腫瘍マーカーが反応しないため、もっぱら、CT画像に頼るしかない)

当然ながら、治療の効果の有無もなかなか感じられない。
残念なことに、治療の副作用(気持ちの悪さなど主観的な副作用)だけは、はっきりと感じられるのだが。

このため、健康食品にはまりこんでしまう人もいる。
効果があったのかなかったのか、わからない。つまり、効果がないことが分からない。
であれば、効果があったと「信じれば」終わりである。

このような不幸(本人は「知らぬが仏」だろうが)に陥らないためには、見えないということを理解し、いかに、間接的に(つまり、知性をつかって)見えないものを知ろうとするか努力するしかない。

話は変わるが、医師との会話というのも似たようなものかもしれない。

ある程度知識を持って話をすれば、それなりに話を理解できる。
全く知識がなければ、外国人どころか宇宙人と会話(?)しているようなもので、意味不明どころかそもそも「意味」が含まれているのかも分からないだろう。

知っているものは手近に、知らないものは遠くに感じる・・・・
逆に言えば、知ることは遠くのものを近くに引き寄せることである。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -12-

次のジョークは日本を対象とはしていないので、前振りが必要だろう。

日本の電車ダイヤは正確である。10分でも遅れれば乗客たちは怒り出す。
しかし、ルーマニア人によると、ルーマニアでは10分遅れでつけば拍手ものである。また、悲惨な福知山線の脱線事故は、その悲惨さも注目されたが、それ以上に、その原因が「1分半」の遅れだったことに世界のマスコミは驚いた・・・

ということで、日本との比較のためインドの列車にまつわるジョークを・・・

●インドの列車

インドの列車はしょっちゅう遅れる。しかし、人々も慣れたもので、それにいちいち目くじらを立てて怒る者などいない。みんな、のんびりとお菓子を食べたりしながら、おしゃべりを楽しみ、それぞれの時間を駅で過ごしている。
ところが、である。ある日、列車が時刻通りに到着し、発車してしまったのだ。乗り遅れた人々は、口を揃えて駅員に抗議した。
「いったいどうしてくれるんだ! いつも遅れるくせに! この責任をどうとるつもりだ!」
すると、駅員はすました顔をしてこう答えた。
「ご安心下さい。今の列車は昨日の列車です。今日の列車が来るのはまだまだ先ですから」

***********************************************************
インドの列車は一日しか遅れないが、日本の抗がん剤の承認は何年も遅れる。

日本では、10分列車が遅れれば苦情の嵐となるが、薬の承認が何年も遅くともたいしかことにはならない。

時々、承認遅れは問題となるが、たいていの場合、「たまたま」マスコミでとりあげられたことをそのまま問題にしているだけである。

その証拠に、自分のがんについて、海外で承認され、日本で未承認なもの、また、保険適用となっていないものを、きちんと把握している患者はかなり少ない。

列車の時刻表を知らなければ、列車の遅れがわかるはずもない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
全く別の観点から・・・

同じ列車の遅れでも、「のんびりとお菓子を食べたりしながら、おしゃべりを楽しむ」こともできれば、「怒って駅員に抗議する」こともできる。

進行がんになっても、たいていの場合、ある程度の余命はある。
考えようによっては、急性の病気で突然死をしたり、思いがけない交通事故死よりも恵まれているのかもしれない。

しかし、残された時間の使い方、大仰に言えば、「生き様」はいろいろある。
どのような使い方に価値を見いだすかは、個々人の価値観である。
そして、その選択としては、「あえて何も考えない」というのもあろうし、積極的に、「自分の理想の生き様を追求する」というのもあろう。

どれかが正解ということはないだろうが、それを決めることができるのは、個々の患者自身だけである。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月12日 (水)

「世界の日本人ジョーク集」から -11-

●抗議
ある時、アメリカの新聞が「日本人は表現が曖昧で、何を言いたいのかハッキリしない。日本人は堂々と主張のできない民族だ」という題名で特集を組んだ。数日後、日本人らしき人物からの投書があった。それにはこう書かれていた。

先日の貴誌の記事についてですが、より幅広い議論をしていただいた上で、前向きに善処していただければ幸いと存じますが、いかがなものでしょうか。
                       匿名希望

*********************************************************
この投稿を書かれた日本人は、きっと英語に達者なのだろう。
日本語でさえも書けないような「名文」を英語で書かれるのだから・・・

曖昧でハッキリとしないということが、ハッキリとしていれば、まだ、救われる。

一見、ハッキリとしているように見せながら、よく内容を見てみると、曖昧きわまるほうがもっと困ってしまう。
そして、この名人が役人には多数いるから、国の文章の類には注意が必要である。

例1 未承認薬検討会
検討会設置に至った経緯や、当初の報道ぶりからすると、この検討会が未承認薬の混合使用(保険適用と非適用(未承認薬)を同時に使用すること)を認める権能を持つものかと思えば、実態は、全く別。
議事録(発言の一語一句がわかる)を見ると、その貧弱さにびっくりする。

例2 がん対策予算○○%増額
前後の数字を比べると、確かに○○%の増額である。
しかし、内容を見てみると、がん対策とはわずかにしか関係しないものや、がん対策と呼ぶには基礎的(結果が出るとしても、かなり将来)すぎるものがほとんどだったりする。
予算を要求する現場からすれば、多少無理筋であっても、がん対策とするほうが予算が付きやすいだろうし、予算を付ける方だって、それに目をつむっておく方が、いかにも、がん対策に配慮したという格好ができる。

逆に、一見曖昧な文章は、言いたいことがあるが、周辺の制約によりハッキリとは書けないものが多いので、よく考えていくと、かえってハッキリと物事が見えたりする。

また、医者の言葉は、患者に理解しやすいようにとするあまり、かえって、不確かで曖昧になったりする。
また、患者から見て、ハッキリと分かる(ように思える)表現が、その大元に医学的な意味があり、患者の捉える意味と医師の伝えたかった意味に差異が出たりする。

曖昧でハッキリしないということは、都合の悪いことも多い。
といって、ハッキリした言葉の内容が、曖昧にしか分からないということもある。

いずれにしても、日本語は難しい。
医師との会話で間違いを減らすためには、少しでも患者としての知識を増やして、医師の言葉の裏にある知識を、ほんのごく一部でも共有するしかない。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -10-

●至難の業

国際会議において有能な議長とはどういう者か。

それはインド人を黙らせ、日本人を喋らせる者である。

***************************************************
英語音痴の人間としては、国際会議でインド人がどれほど「雄弁」なのかはわからない。

日本人がどこまで寡黙なのかも知らないが、少なくとも、外務省の無能さを見ていれば、国際会議でも存在感なしなのだろうなと思われる。

無駄に高給をはんでいる外務官僚に代わって、おしゃべりの大好きな「おばさん」を国際会議の日本代表にするほうが良いのかもしれない。

それはそうとして、国際会議で寡黙でも、得が少ないだけですむかもしれない。
しかし、がん治療で寡黙というのはどうだろうか。

がん治療は、それぞれの患者の生命(残された余命)にかかわるし、また、副作用によるQOLの低下の可能性もある。
そして、治療の重点を何に置くのが最善か(例えば、寿命重視かQOL重視か。ハイリスクをいとわないか。入院か在宅か。)については、それぞれの患者の価値観によるところが大きいはずである。

そして、患者自身の価値観は、黙っていれば医師にはわからないだろう。
あなた(患者)の価値観と異なる価値観で治療されても良いというならば、話は別であるが、やはり、希望(価値観)をきちんと告げておくべきだろう。
(ステーキだって、ウェルダンかミディアムかレアか、焼き加減の好みを伝えるではないか)

また、治療に当たって、血液検査やCTなどいろいろな検査がなされる。
また、医師は患者を「見る」ことにより、全体的な様子も把握するらしい。
しかし、やはり患者自身が一番よく分かる、あるいは、患者自身にしか分からない情報というものはある。
気分は?食欲は?気力は?・・・・
これらも、治療に当たって、極めて重要な情報のはずである。

より完全に近い情報に基づいての治療のほうが優れていることは確かであろう。

雄弁は銀、沈黙は金というが、治療においては、雄弁は金、沈黙は禁ではなかろうか




(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月11日 (火)

「世界の日本人ジョーク集」から -9-

●パリのブランド店

フランスはパリのとあるブランド店。その店の売り上げ一覧がこれである。
・日本への輸出・・・・・・四五パーセント
・日本人団体旅行者が購入・・・・・・五五パーセント

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日本人はブランド好きである。
欧米では、ブランド品は上流階級の専属品であり、普通の庶民とは無関係である。
というよりも、普通の庶民がこのようなものを持つならば、上流階級の人はもとより、庶民仲間からも馬鹿にされるのがオチである。

たしかに、ブランド品のデザイン・品質は良いだろう。
といっても、一割良ければ、値段は五割とか十割増し。

そもそも、本当にデザイン・品質が分かった上でブランド品を購入しているのだろうか。
デザインや品質ではなく、ロゴマークを購入しているだけではないのか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
がんになると、がんセンターや大学病院というブランドを選択する方が多い。

たしかに、経験がものをいう外科手術であれば、症例数を多く持つ病院のほうが良いかもしれない。
といっても、初期のがんなどであれば、(日本の外科医は総じて技術は高いので)それほどブランド病院にこだわる必要はないはずである。
猫も杓子もブランド病院にこだわるため、ブランド病院は患者数が多すぎて、一人一人の患者に細かな対応ができないこともあろう。
ブランド品でなくとも用が足りる日常品ならば、デザインはほどほどであれば使い勝手を重んじる方が利口である。

また、ブランド病院といっても、すべての品物の品質が良いとは限らない。

とんでもない抗がん剤治療を行うブランド病院が複数存在していることは確からしい。

そもそも、ブランドは、各々、その分野を持っているはずである。
ある一つのブランドで洋服とお酒は扱わないだろう。

ブランド病院でも、その扱っているブランド分野は限定されるはずである。
外科手術にたけていても、抗がん剤治療には不熱心かもしれない。
すばらしい放射線治療設備を持っていても、緩和医療はダメかもしれない。

すべてに優れた病院が理想ではあるが、現実には、少なくとも日本にはそのような病院は存在しない。

本来、ブランドではなく、その中身を評価すべきはずである。
もっとも、患者にとって、中身を評価することは事実上困難である。
このため、ブランドに頼らざるを得ないことはわかる。
しかし、ブランドが本質ではないことを忘れてしまい、ブランドに安心してしまうと、後になって騙されたと思うようなはめに陥りかねない。

そういえば、偽ブランド品も広く存在する。
抗がん剤治療では、ブランド病院の実態が偽ブランドということもある。
偽ブランドでも、それに気づかずに満足しているならば幸福なのかもしれないが。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -8-

●早く飛び込め

ある豪華客船が航海の最中に沈みだした。船長は乗客たちに速やかに船から脱出して海に飛び込むように、指示しなければならなかった。
船長は、それぞれの外国人乗客にこう言った。
アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ」
イギリス人には「飛び込めばあなたは紳士ですよ」
ドイツ人には「飛び込むのがこの船の規則となっています」
イタリア人には「飛び込むと女性にもてますよ」
フランス人には「飛び込まないで下さい」
日本人には「みんな飛び込んでますよ」

*******************************************************
豪華客船の高さは、10階建てとか、それ以上のビルの高さに相当するから、そこから海に飛び込めば、首を骨折して死ぬかもしれないので、飛び込むことはやめたほうが良いかもしれない。

しかし、豪華客船のように見た目が立派な病院でも治療内容は、沈没しつつある船のようなものの場合もある。
にもかかわらず、このような外見が豪華な病院にかかってしまうと、それだけで安心してしまったり、また、他の外見は簡素であるが立派な治療をしている病院に転院する勇気がなくなったりすることもあるようである。

ところで、このジョークは、日本人の集団主義を笑うものである。

そういわれてみれば、「都会ではみんなうけられるのに」ということから均てん化、「世界ではみんなうけられるのに」ということで未承認薬。
やること自体は間違っていないが、そもそも「みんなうけられるのに」という感情論ではなく「うけられるべき医療」が最初にあるべきはずなのだが。

その結果、その治療(ないし未承認薬)の効果・副作用も理解されないままの対策となってしまう。

がん治療に対して、社会から追い風が吹いている時はよいが、今後、健康保険財政が厳しくなってくると、このように感情「のみ」にもとづいて行動していると、ひどい反動を受けそうで怖い。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月10日 (月)

「世界の日本人ジョーク集」から -7-

●ジャパニーズビジネスマン

アメリカに駐在することになった日本のビジネスマンがいた。彼の新たな仕事先は全米でも有数の勢いを誇る新興企業で、社員を猛烈に働かせることでも有名だった。彼の新しい上司はこう言った。
「明日から週六日、一日に一二時間ずつ働いてもらいたい。それでいいかな?」
それをきいた日本人は、驚いて答えた。
「ちょっと待って下さい。私ははるばる日本から来たんですよ。それなのにそんなパートタイムの仕事を任せるなんてあんまりです」

*********************************************************
昔の日本人はモーレツ社員も多かったが、過労死はあまり話題にならなかった。
まだ、モーレツに働かされている人はいて、過労死が問題となっているが、昔のモーレツと比べるとうら悲しいものがある。

そういえば、私も、若い頃(20代・30代)のほとんどは、週六日、一日に一二時間程度はコンスタントに働いていた(それも、ほとんど残業手当なしで)が、この病気になったおかげで、窓際ポストを頂戴し、残業はゼロだし、勤務時間中も仕事らしい仕事はほとんどしなくて良い。
怒るべきか、喜ぶべきか・・・

ところで、大学病院や大病院に入院してみると、本当に医者の方は多忙である。
週六日、一日に一二時間なんていうのは、仕事に入らないという感じの働きぶりである。

ありがたいことではあるが、逆にこれでは、医者が論文を読んだり、あるいは、手術の技量をあげるための研鑽に時間を当てることができるのだろうか心配になる。

医療制度の崩壊が話題となっているが、これまでの制度自体が医師の犠牲的精神によって支えられてきたものとすれば、ある意味で、崩壊は当然なのかもしれない。

崩壊をくいとれるための対策が考えられているようではあるが、医療の実態を考えると、根本的な見直しが必要であり、報道されているような小手先の対策では焼け石に水となりそうな気がする。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -6-

●浮気現場にて

会社からいつもより少し早めに帰宅すると、裸の妻が見知らぬ男とベッドの上で抱き合っていた。こんな場合、各国の人はいったいどうするだろうか?
 アメリカ人は、男を射殺した。
 ドイツ人は、男にしかるべき法的措置をとらせてもらうと言った。
 フランス人は、自分も服を脱ぎ始めた。
 日本人? 彼は、正式に紹介されるまで名刺を手にして待っていた。

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大臣も「居座る人」「辞める人」「自殺する人」「再任拒否する人」と様々であるが、国民性は、それ以上に、いろいろのようである。

そういえば、もしも未承認薬問題が他国でならばどうなるだろうか。

アメリカならば、患者団体が抗議活動を繰り広げるだろう。
ドイツならば、生存権(人間の尊厳)を侵すものとして、やはり裁判所に持ち込まれるのだろうか。
フランスならば未承認などと気にせずに平気で使用されるかもしれない。
日本人は(例外はないとはいらないが)じっと礼儀正しく、承認されるのを「待つだけ」だろう

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月 9日 (日)

「世界の日本人ジョーク集」から -5-

●メイド・イン・ジャパン

あるアメリカの小学校で、先生が生徒に質問した。
「俗にインディアンと呼ばれる北米大陸の先住民族たちは、もともとはアジアから渡来してきた人たちだと言われています。その証明となるものを挙げられるかな?」
すると一人の生徒が答えた。
「僕は、夏休みに家族でインディアンの居留地に行ったのでわかります。簡単です」
「じゃあ説明して」
「はい。僕はその居留地で彼らの部屋を見せてもらったのですが、そこにあったラジカセには<MADE IN JAPAN>と書いてありました」

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今ひとつ平凡なジョークである。
また、現実的には、<MADE IN JAPAN>ではなく<MADE IN CHINA>であろう。

最近、中国に席巻されるまでは、たしかに<MADE IN JAPAN>が世界を席巻していた。

そして、世界を席巻することに熱心すぎたのか、日本の製薬会社が開発した抗がん剤が、欧米で治験が終わり、承認もされ、広く使われているという喜ばしい状況にもかかわらず、日本では、まだ治験も始まっていないということもあったようである。

「あった」と過去形で書いたが、現在進行形のものや、将来計画形(?)のものも、ひょっとするとあるかもしれない(というよりも多分あるだろう)。

ジョークが平凡だと評釈も平凡になる。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より


「世界の日本人ジョーク集」から -4-

●コンピューター犬

ある日本の企業が最新のコンピューター犬の開発に成功した。その企業はアメリカのFBIにそれを納品しようと考えた。FBIはまずはその犬の性能を確かめることにした。FBIの係員は日本人開発者に言った。
「いくつかの条件を満たしていただかなくてはなりません。まず、少なくとも一分間に一〇〇語のタイプ能力が必要です」
すると、そのコンピューター犬はタイプライターの前に座り、一分間に二〇〇語を打ちだした。コンピューター犬は涼しい顔をして、係員の顔を見た。係員は言った。
「なるほど。なかなかやりますな。それではさらに・・・・・」
係員は続けた。
「障害物コースを規程コースを規程タイム内で完走していただかなくてはなりません」
すると、この日本製のコンピューター犬は、驚くほどのタイムでそのコースを完走した。コンピューター犬は、やはりなんでもないよというような顔をして、係員の顔を見た。
係員は言った。
「ふむ。たいしたものだ。ではもう一つ、これが最後の条件になります。これはさすがに難しいでしょうな」
係員はニヤリと笑ってこう言った。
「うちで働くには、バイリンガルでなくてはなりませんよ」
それをきいたコンピューター犬は自信満々に、係員を見上げてこう言った。
「ニャーオ!」

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少なくとも、語学音痴の私よりも優秀なお犬様である。

もっとも、日本人にはユーモアのセンスが欠けているので、日本製というのは嘘かもしれない。

きっと、ア○ボを作ったソ○ー(現在ではソニーのロボット研究陣はトヨタが買い取ったのでソニーにはロボット研究者は残っていないらしいが)のア○ボも、ひょっとすると英語は話せるかもしれないが猫語はダメだろう。
バ○リンガルを作ったおもちゃメーカーに期待するか・・・

コンピューター犬に限らず、抗がん剤治療に携わる医師にもいろいろな能力が必要であろう。

一つには、論文などを通して得る最新の抗がん剤治療についての知識。
二つには、個々の患者の状態などに応じて、抗がん剤の量を加減したり、あるいは、副作用を抑える支持薬を用いる技術とそれを支える経験。
さらには、患者とのコミュニケーション能力。

そして、たまには「ニャーゴ」と冗談を話すことができれば最高かもしれない。

(このジョークは気に入りで、これを紹介したくて、後半部分はかなり無理にこじつけたのだが・・・)

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月 8日 (土)

「世界の日本人ジョーク集」から -3-

●料金の内訳

アメリカのとある工場で、機械がすべてダウンしてしまうというアクシデントが起きた。修理工たちは必死になってあちこち調べたが、なかなか原因を究明することはできなかった。そこでとうとう日本人の技師が呼ばれることとなった。
その日本人はしばらく機械をじっと眺めた後、ハンマーで機械を二、三カ所トントンと叩いた。すると、驚いたことに機械は元通り動き始めたのである。
日本人技師は修理代として五〇〇〇ドルの請求書を出した。工場長は驚いて言った。
「あなたは機械をちょこっと叩いただけでじゃないか! それでこの値段はあんまりだよ。詳しい明細を書いてくれ」
日本人技師は何も言わず、内訳を書いて改めて請求書を差し出した。それにはこう書かれていた。
 叩き代             五ドル
 叩き場所捜索代   四九九五ドル

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間違いなく「嘘」である。
日本では、ノウハウ料は、タダであり、サービス料もタダというのが常識だからである。
唯一の例外が家電の修理であり、大抵の場合、修理するよりも新品を購入した方がトクという経済原理からは考えにくい社会である。

抗がん剤治療も同じである。

治療代は決して安くはないが、そのほとんどは、薬代(つまり、病院から、そのまま製薬企業にわたってしまい、病院・医師には残らない)である。

ジョークに習って、抗がん剤治療の内訳を書けば、合計二万円で
 技術料                   一〇〇円
 薬代(←原料費)          一八九〇〇円
 その他消耗品(注射針など)     一〇〇〇円
というところかもしれない。

この現状はひどすぎるし、平岩医師が技術料について意見を言うのももっともである。
しかし、他の病気でも名医はいるが、これらの医師も技術料を特別にとっているわけではない。

患者にとっても、寡なきを均しくわけるという社会主義思想が健康保険の主体となっているが、医師にとっても同様のようである。

この話は、平岩医師の単純な気持ちではどうしようもない、健康保険制度全体、そして、日本人の国民性にまで及ぶ根の深い問題のようである。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -2-

●技術者の違い

日本人とロシア人の技術者が、クルマの気密性について話し合っていた。
日本人技術者の話。
「わが国では気密性を試すためには、猫を一晩クルマの中に入れておきます。そして次の日に、猫が窒息死していたら、気密性は十分だと判断します」
ロシア人技術者の話。
「わが国でも、気密性を試すために、猫を一晩クルマの中に入れておきます。そして次の日に猫がクルマの中にいれば、気密性は十分だと判断します」

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動物愛護の観点は別として・・・

昔、日本の家の狭さをけなしてウサギ小屋という言葉があったが、一晩で猫が窒息するというのは、極めて「コンパクト」な自動車である。

それはそうとして、「気密性が十分」という言葉でさえ、いろいろな意味(程度)があるらしい。
この日本人技術者とロシア人技術者が、お互いの意味を知らないでいて気密性について論議したとすれば、とんでもないことになるだろう。

「効果がある」という言葉もいろいろな意味がある。

完治する(がんがなくなる)というもあれば、がんが見えなくなる(がんがなくなったこともあれば、がんが検査などでは見えなくなったこともある。後者ならば、時間が経てば再発となる)というものもある。
それ以上に、普通は、がんが小さくなる(しかし、時間が経てば大きくなりだす)ということが多いし(日本の学会の基準の多くはこれ)、がんが大きくならなければ命にかかわらないという観点からは、がんの縮小プラス不変というものを言ったりすることが多い。
また、寿命の延長を指す場合もある。
このほかに、治療の現場ならば、顔色とか腹水の減少とか、臨床症状の改善を言っているのかもしれない。
なお、健康食品業者の言う「効果がある」は、単なるインチキなので、その意味をうんぬんすることもナンセンスである。

新米のがん患者の中には、「効果がある」=「完治する」と勘違いしてしまう方も多いらしい。

残念ながら、多くの場合は、そうではない。

「効果がある」に限らず、治療で使われる言葉の中には、いくつかの意味があり得たり、あるいは、日常の意味とは多少違って使われたりするものがある。

それを知らないで医師と会話すると、日本人技術者とロシア人技術者が、お互いの意味を知らないでいて気密性について論議するのと同じことになりかねない。

もちろん、患者は素人であり、医師の話す言葉の意味の「全て」を理解しておくべきだとはいわない。
ではあるが、言葉の意味に違いがあるかもしれないということだけは、しっかりと認識しておくべきである。さもないと大変な誤解が生じるかもしれないから。

なお、医師の言葉の意味がわかるようになると、医師の話のニュアンスまでいくらか分かるようになり、医師との会話も深くなるので、できるだけ勉強しておいても損はない。(←蛇足)

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

2007年9月 7日 (金)

「世界の日本人ジョーク集」から -1-

●不良品

あるアメリカの自動車会社が、ロシアと日本の部品工場に以下のような仕事の発注をした。
「不良品は1000個につき1つとすること」
数日後、ロシアの工場からメールが届いた。
「不良品を1000個に1つというのは、大変困難な条件です。期日にどうしても間に合いません。納期の延長を御願いします」
数日後、日本の工場からもメールが届いた。それにはこう書かれていた。
「納期に向けて作業は順調に進んでおります。ただ、不良品用の設計図が届いておりません。至急に送付して下さい」

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団塊の世代の退職によるベテラン技術者の大量退職や若い世代のものづくり離れなど、日本の製造業の将来には黄信号の点滅状態になりつつあるが・・・

とはいうものの、まだまだわが国の製造業の品質の高さ(不良品の少なさ)には定評がある。

ある意味で「もの」ならば、最善の努力をつくせば(つくすのは簡単ではないが)不良品などの比率を極めて低く(ほぼゼロに)できる(かもしれない)し、その努力が払われてきた。

そして、不良品がないということが日本の常識になりつつあるように思える。

他方、人間という生き物相手ではそうはいかない。

特に、抗がん剤は、残念なことに、(十分かどうかを別としても)効果があるか、どうかもわからないし、効果がある確率が高いとも言いかねるというのが実情である。
(といっても、これよりも良いものがないということも事実である。)

にもかかわらず、一般の工業製品と同じように不良品ゼロが当たり前と思い込んで、抗がん剤治療を始められ、失望し、不良品率○○%ではなく良品ゼロ%の健康食品の世界に迷い込む人もいらっしゃるようである。

まだまだ、工場製品のように人間を確実に扱える(治療する)ことは、現在の人間の能力をはるかに上回っている(そして、永遠に上回っているかもしれない)という当たり前のことに立ち返るのが基本だろう。

(注)
ジョークは、「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)より

「世界の日本人ジョーク集」から -前書き-

静脈瘤で短期入院。
食事制限がかかっているので、テレビを見る気にはなれない(どのチャンネルを見ても、売れないタレントによる旅行番組で「おいしい」という言葉をきかされるか、乳幼児向けとしか思えないような低俗な(乳幼児は絶対に見ない)番組だけなので)。

これが長期入院ならば、普通は手につかない「重い」本でも読むのだが、短期入院ではそのつもりにもなれない。

ということで、軽めの本を何冊かレクリエーションとして読んでみた中の一冊が「世界の日本人ジョーク集」(早坂隆 中公新書)。

この中から、いくつかのジョークと癌患者的解説(こじつけ)をいくつか披露したい。

ジョークが気に入ったので、これを紹介するためにかなり無理にこじつけたものもあれば、その逆のものもある。
気に入らなくともご容赦を。


2007年7月19日 (木)

K立がんセンターの採血室にて

独善的でもコラムを書くのは疲れる。
多少、ネタ切れでもあるので、たまには、軽い「実話」でお茶を濁してみるか。

世の中には、本人の思い(主観)と周りの人の観察(客観)が異なることはいくらでもある。

ところで、K立がんセンターには、「出来る治療がない」と宣告され、未承認抗がん剤(といっても、私のものは、十年以上前から欧米では第一選択薬とされた「旧薬」)を使用してもらえる現在の主治医に転院した後も、月に一回、外来で「経過観察」を受けている。

がんセンターの医師にしてみれば、センターでは出来ない治療についてのデーターが得られるわけだし、当方としても、定期的に、かつ、安価にセカンド・オピニオンを受けているようなものなので、相互の利益の一致ということだろう。

このため、外来に先立って、がんセンターでも採血を受けることになる。

つい最近、採血の順が来て、採血を受けるべく腕を出したところ、採血の看護婦さんが「○○さん、お久しぶりですね。外来(通院治療センター)で治療を受けているのですか?」とおっしゃる。

飲み屋ならばともかく、がんセンターの看護婦さんに「お久しぶり」といわれてびっくりしていると、「以前は病棟にいた」とのこと。
であれば、K立がんセンターにお世話になった最初の頃、月一回・各一週間の短期入院での抗がん剤治療を5~6回受けたので、その時の病棟の看護婦さんということになる。
約5年ぶりなので、たしかにお久しぶりである。

簡単に当方の様子(センターでの治療がなくなったため、他で未承認薬を含む治療を受けていること。また、外来での経過観察を受けていること)を話しているうちに採血が終了した。

それにしても、約5年前の患者(それも短期入院を何回かしただけ)の名前をよく覚えているものである。
入院中は、別に副作用などで看護婦さんを困らせた記憶もなかったし・・・

さすがにK立がんセンターの看護婦さんはプロフェッショナルなのだろうか。
ひょっとすると、私が目立つ患者だったのか(そんなわけはない)。
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話はかわるが、高校時代、友人(A君)と歩いていたら、A君の友人(B君)がその友人C君と歩いているのに出くわした。
そして、そのままC君(つまり友人の友人の友人)の家に遊びに行くこととなった。
同じ高校の同期ではあるが、一学年500人以上の大所帯であったため、C君の顔と名前は知っているものの、つきあいはほとんどない。

C君の母親の第一声は「あなたがいつもC君から聞かされている○○さんですか。」
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世の中には、本人の思い(主観)と周りの人の観察(客観)が異なることはいくらでもある。

ところで、K立がんセンターの看護婦さんが、5年ぶりの患者の名前を覚えているのは、プロフェッショナルだからであり、その患者が目立っていたわけではない(少なくとも私の場合は)と思っているのだが・・・

そういえば、まっとうな医療(抗がん剤)と健康食品を併用(?)していて、結果が良かったことを、さも、健康食品だけの力であるかのように吹聴する人がいる。
客観的に見れば、どうみてもまっとうな医療の効果なのだが。

本人の主観だけに頼るのは、どうみてもリスキーである。

いつの間にか、独善的コラムになってしまったような・・・・・・・

2006年12月 8日 (金)

ポケット・ジョーク(10) 『メニュー』

『メニュー』

食人の風習のある部族出身の若者が、洋服を着て大学へ行き、文明社会の習慣を身につけた。彼は大西洋航路の豪華客船に乗って旅に出た。
ダイニング・ルームに行くと、給仕が彼に言った。
「メニューをお持ちしましょうか」
「いや、それより乗客リストを見せてもらいたい」人食い人種が答えた。

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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豪華客船なみのすばらしい病室やおいしい病院食を用意する病院もある。
もちろん、(きっと高価であろう)差額ベット代を払える人が、このような病院を選ぶのは一つの考え方である。

しかし、このような病院が優れた治療をするとは限らない。

たまたま、ある普通の病院のホームページをみていたら、その病院にある抗がん剤のリストが公開されていた。
もちろん、これだけでは具体的にどのような抗がん剤治療をしているのはわからない。それでも、どの程度のレベルの抗がん剤治療が可能なのか/なされているだろうということは十分に判断できる。

病室や病院食を見せる前に、抗がん剤リストを見せるべきと思うのだが・・・

ポケット・ジョーク(9) 『院長』

『院長』

事務長が院長に苦言を呈している。
「この手術台で、今月もう三台もダメになさいました。あんまり深く切りすぎないよう、もっと注意してくださらないと・・・」

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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このジョークを読んであまり心配しないで欲しい。
わが国の外科(手術)は、抗がん剤とは反対に米国とは比較にならない程度、優れているらしい。
日本の「並」の外科医は米国に行ったら「名医」であり、「名医」ならば「神の手」となるらしい。

この腕前の差については、おもしろい理由をきいたことがある。
米国人は平均的に「肥満」している。このため、開腹しても臓器が脂肪に包まれている状態でなかなか臓器全体の状況がわからないらしい。
他方、増えたとはいえ日本人には、肥満は少ない。おかげで、臓器の全体像が理解しやすい。たまたま、肥満体の患者に出会っても、臓器の全体像が頭に入っているので、おおよその検討をつけながら手術を進める能力があるというのである。

いずれにしても、たいていの日本の外科医は米国の名医並の腕を持っている。
だから、ギリギリの症例を除き、名医を求めても意味は少ないだろう。

それにひきかえ、抗がん剤治療は、欧米よりもかなり遅れていることは否めない。
かつ、日本国内でも技能の差が大きい。
そして、現在の日本では、手術とその後の抗がん剤治療がセット販売されているというのが実態である。抗がん剤治療だけのばら売りはほとんどなされていない。

もしも、がん手術を受けられる予定であり、かつ、その後も抗がん剤治療を受ける可能性が強いのであれば、手術の病院を選ぶのに、手術の腕ではなく、抗がん剤の腕をもとにするほうが得策かもしれない。

2006年12月 7日 (木)

ポケット・ジョーク(8) 『アイデア』

『アイデア』

煙草会社が売り上げを増やすためのアイデアを募集した。その中のひとつ。
一箱に十枚ずつスタンプをつけ、それが五万枚たまったら、癌の手術を無料で受けられる-というのである。

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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ノーコメント

しかし、「健康のため吸い過ぎに注意しましょう」よりは効果的だと思うが・・・

ポケット・ジョーク(7) 『死因』

『死因』

ある男が死んで、天国に行った。天国の門で聖ペテロが人別帳を改めると、その男が来ることにはなっていなかった。そこで、男は地獄へ行ってみたが、地獄の魔王にも、ここはおまえの来るところではないと言われて追い返された。
男はしかたがなくまた天国に行った。聖ペテロは、また現れた男を見て、記録をいろいろ調べ、そして言った。
「やっとわかったよ。だが、おまえはまだ十年は寿命が残っていることになっておる。ところで、おまえがかかった医者は誰なのかね?」

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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医者による差はどの程度あるのだろうか。

外科(手術)であれば、ほとんどない場合から大差がある場合まで様々であろう。
早期であれば大差ないであろう。標準的(?)な手術であってもそんなに差はないだろう。逆に、転移があり手のつけようがなければ同じであろう。逆に、血管にからまっているとかで、手術ができるかどうかギリギリの時は、天と地の違いがあるだろう。このような場合は寿命10年の違いではないだろう。

抗がん剤であればどうだろうか。まずもって10年の違いはないだろう。しかし、余命が半年になるか、それとも一年程度になるか程度の差は間違いなくありそうである。もっとも、半年と一年といっても、平均的な話なので個々の患者でどうなるかは確実にはいえない。

そもそも、半年と一年というような差を大きいと判断するか、小さいと判断するかはそれぞれであろう。

しかし、単に「○○がんの名医を教えて下さい」としか考えない方は、どの程度の差を求めているのだろうか。
また、本当に医師の技術により差が出るような状態なのかどうかを知っているのだろうか。
ひょつとして、このジョークを真実と思っているのかな・・・

2006年12月 6日 (水)

ポケット・ジョーク(6) 『勤怠きわまって』

『勤怠きわまって』

精神分析医に雇われていた秘書が辞めた。給料はいいし、仕事は楽なのになぜ辞めたのか、という友だちの質問に、彼女はこう説明した。
もしちょっと遅刻したりすると、敵意を持っていると受け止められ、時間前に出勤すると、不安症にかかっていると診断される。それでは、とぴったり時間通りに行こうものなら、強迫観念に悩まされているということになるからだった。

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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常に正しいのは精神分析医に限らない。

がんが良くなった患者さんは、(抗がん剤を飲んでいても)健康食品のおかげなのだし、悪くなったのは(健康食品を食べていても)抗がん剤の毒のためなのです。
と、とのたまう健康食品業者も常に正しいのかもしれない(というわけはない)。

ポケット・ジョーク(5) 『日進月歩』

『日進月歩』

患者が夜眠れなくて困ると訴えた。医者は、寝る前になにか食べるようにしなさいと答えた。
「でも先生」患者が抗議した。「二か月前私が診ていただいたときには、寝る前にものを食べてはダメだとおっしゃったじゃないですか」
「あなた、医学は絶えずめざましい進歩をとげつづけているんですよ」医者が答えた。

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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ここまで日進月歩だと良いのだが・・・

それでも、確かに抗がん剤が進んでいることは事実である。私が患者になった約5年前はイレッサもなかったし、オキサリプラチンもなかった。TS-1が新薬であった。
また、最近になり、新薬の出てくる速度が速くなったような気がする。そして、そのほとんどが分子標的薬であり、効果は既存抗がん剤よりは期待でき、副作用は少ないようである。

インフォームド・コンテントが当たり前になり、セカンド・オピニオンも普通になった。ネットで得られる情報量も格段に増えた。

でも、日本が世界の日進月歩にどこまでついて行けるのか。
かなり不安である。

2006年12月 5日 (火)

ポケット・ジョーク(3) 『同感』

『同感』

男がふたり、汽車に乗りあわせた。
「ああ、ウチに帰ったら生き返る気がするだろうなあ」ひとりの男が言った。「実は、釈放されて刑務所から出てきたばかりなんですよ」
「その気持ちは実によくわかるね」もうひとりが合いづちをうった。「私もウチに帰るところなんだ・・・国会の会期がやっと終わったんでね」

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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たいていの日本人にとっても、我が家というのは一番落ち着ける場所である。
しかしながら、抗がん剤の外来投与は広がっているとは言い難い。

確かに、副作用が心配だという医師(及び患者)の不安はわかる。
しかしながら、たいていの抗がん剤は、外来投与が可能なのである。この背景には、化学療法の開発が一番進められている米国では、保険制度の関係から入院治療は極力認められないということがある。

抗がん剤により完治が見込めるならば、入院治療でも良い。しかし、現実は、その多くは延命治療である。
限られた期間であれば、極力入院は減らすように努力すべきなのではなかろうか。

抗がん剤の専門医(腫瘍内科医)が少ない現状では、一足飛びには困難かもしれないが、少なくとも、1クールの結果から外来が可能であれば、原則外来とすべきであろう。

(遠隔地からの通院が困難というのならば、入院ではなく宿泊費補助が検討されるべきである。入院と同じ値段(患者負担ではなく、保険負担も含めて)ならば、かなりのホテルに泊まれるだろう。そのほうが資源の有効活用である。)

2006年12月 4日 (月)

ポケット・ジョーク(2) 『新しい学説』

『新しい学説』

歴史上最も高度な発展段階に達した社会が、ソビエトだと、ロシア人は教えられている。つまり、パラダイスだと教えられているのである。ロシア人たちは、それを信じて疑わない。もっと正確に言えば、疑うことを許されていない。
あるロシア人学者は長年の心血をそそぐ研究によって、人間の祖先であるアダムとイブもロシア人だったことを発見し、それを証明した。その学説-アダムとイブは着るものを持っていなかったし、住む家もなかった。食べるものといったら、リンゴがあるばかり。それなのに、彼らは、自分たちがパラダイスにいることを信じて疑わなかった。まさに、彼らがロシア人だったから、としか考えようがないというのである。

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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初版昭和56年の本ですから、ロシアネタというのも肯けます。
現在だったら、適当な国は、日本の近くにあるようです。これに追加すれば、その国の人は、自国がパラダイスと信じるあまり、このパラダイスに、わざわざ他国の人を連れ込むという習慣もあるようです。

いくらかひねってみましょう。

最も高度ながん治療を行うところが、国立がんセンターだと、世間的には教えられている。そして、その夢を破るようなことは、がんセンターの医師は言わない。つまりパラダイスだと見せているのである。患者たちは、それを信じて疑わない。もっと正確に言えば、本当のことを知らされないのである。
そして、間違いないことは、患者は、人間=アダムとイブの子孫であることである。
アダムとイブは着るものを持っていなかったし、住む家もなかった。食べるものといったら、リンゴがあるばかり。それなのに、彼らは、自分たちがパラダイスにいることを信じて疑わなかった。
患者たちも、世界的な標準的治療も知らず、副作用対策の薬量の調整も受けられない。抗がん剤も承認薬に限られている。決して、より効果の見込める、副作用が少ない可能性の高い未承認抗ガン剤などはない。しかも、まだ可能な治療法が残っていても緩和医療が勧められる。それなのに、国立がんセンターがパラダイスと信じて疑わない。
(もっとも、これよりマシな病院はほとんど存在しないから仕方がないのかもしれませんが)

少なくとも、(良心があるならば)国立がんセンター医師は、(日本の標準レベルよりは上回っているとしても)、国立がんセンターはパラダイスではないことや、センターでは出来なくとも他では可能な治療があることは、きちんとインフォームすべきと思うのですが。

ポケット・ジョーク(1) 『涙なしには』

抗ガン剤投与時の時間つぶしように適当な本はないかと思って古本屋(ブックオフ)で「ポケット・ジョーク」という文庫本を見つけた。
お値段は105円なので、週刊誌よりもずっと安価であるし、あまり頭を使わなくてすみそうなところが良い。

とういうことで、外来治療の間に読み流してみる。昭和56年初版とあるだけに、時代が違う「ソビエトもの」もかなりあるが、現代でも、あるいは、がん医療に応用できそうなものも散見され、結構楽しめた。

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『涙なしには』

田舎町の広場でロバが曲芸をしていた。さまざまな芸をしたあと、最後にロバが涙をボロボロこぼし泣いて終わるというものだった。
クライマックスがやってきた。ところがロバ使いが何をしても、ロバたちはまったく泣こうとしない。困りはてていると、監修のひとりがやってきて手伝ってやろうかと言った。
その男はロバの耳に口を付け、しばらく何ごとかささやいていたようだった。するとロバははげしく泣き出したではないか。ロバ使いも観衆も、こんなに激しく悲しげに泣くロバは見たことがなかった。
「あなたはあのロバに何て言ったんで」びっくりしたロバ使いが尋ねた。
「ちょっと人生の真実という奴を話してやっただけさ」その見知らぬ男は答えた。「国債の発行額、それに国が払っている利子の年額、所得税の税率、軍備費と海外援助費の総額、国会のバカ騒ぎに使われる金の額、まあそんなことをあれやこれや話したのさ。ロバをも泣かしむるってわけだよ」

「ポケット・ジョーク」(植草黎 編・訳 角川文庫)

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このままでも日本に十分に通用します。

ところで、このネタは日本のがん治療(抗がん剤治療)に通用するでしょうか。
考え込んでしまいました。話を聞いたロバは、泣き出すのでしょうか、びっくりして卒倒するのでしょうか、それとも悪い冗談だと思って笑い出すのでしょうか・・・

2006年12月 1日 (金)

ソマツなもの

抗がん剤については、例外のない規則はないといっていいほど千差万別である。

また、同じ抗がん剤であり同じ量を同じがんに対して用いても、患者により、効果のあり・なし(及びその程度)や副作用のある・なし(及びその程度)はまちまちである。

よく「副作用がこんなに強いのだから、効果もありますよ」といったりされるが、本当のところは、効果と副作用には関係がないのである。
だから、この言葉は「効果を信じて頑張ってね」とか「副作用が強いのだから、効果もあればよいね」というような慰めとして聞かなければならない。

効果があり副作用が低いという幸運な人もいれば、副作用は強かったのに効果は認められなかったという不幸な人もいる。

ところで、抗がん剤については、例外のない規則はないと書いたが、効果と副作用は無関係ということにも例外はある。

アービタックス(セツキシマブ)という抗がん剤がある。イレッサと同じEGFR阻害剤であるが、日本ではまだ未承認である。欧米では、大腸がんを中心に使用されている。

このアービタックスであるが、副作用である発疹が出ないならば効果が出ないという変わった特徴を持っている。2回投与しても発疹が出なかったら、あきらめて別の薬にチャレンジしなければならない。(ただし、発疹が出たら効果があるとは限らない。)

だから、治療室では「発疹(副作用)が出てホッとしました」などという会話がなされたりする。

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ところで、この発疹であるが、女性には気になるものらしい。

外来治療室で点滴を受けていると、先生がとなりの患者さんのところに妙齢ないし妙齢よりは多少年をとられた女性を連れてきて、隣で点滴を受けている患者さんに、
「○○さん、悪いけど、発疹を見せてくれない。この女性がどの程度のものか心配しているので。やっぱり、『実物』を見てもらった方がいいから。」

お隣の患者さんは、快く引き受けて、顔のあちこちを指さしながら説明する。
女性の方は、必死になって、指さされた部分を凝視する。

説明していた患者さん、
「顔の発疹は、一時と比べて軽くなってしまったから・・・。わかりにくいよね。そうだ!」
といったと思ったら、やおら上半身、裸になってしまった。
そして、胸のあちこちに残った発疹を見せ始めた。

女性のほうも、
「思ったよりは、目立たないものですね」
と多少、安心気味。

そこへ、説明をしていた患者さんの付き添いの奥様が戻っていらっしゃった。

上半身、はだかの旦那と、それを見ている妙齢の女性。

これを見た奥様、開口一番、
「あなた、そんなソマツなものをお見せして」

寒け

レジメンをザノザール+ドキシルに変え、最初の2回は結構、副作用がつらかったが、ドキシルの点滴速度を遅くしたら(というか、普通程度にしたら)楽になったことは既に書いた。ところで、この最初の時期の副作用には、投与中の悪寒もあった。

ところで、前回の外来投与時に、体調が多少悪かったのか、それとも単に気のせいかわからないが、投与中に足・腰に寒けがしたので、悪寒まで発展しないように、静かにしていた(もっとも、たいていの患者は投与中はおとなしいものだが)

治療終了後、
看護婦さん:今日はやけに静かだったね。
当方:ちょっと、足や腰に寒けが来たので、ひどくなって悪寒にならないように、おとなしくしていたんだけど。
看護婦さん:今日は私が外来投与室にいたから寒けがしたなんて言いたいの。
当方:誤解ですよ。寒けがしたのは、足や腰で、背筋ではないもの。

2006年10月25日 (水)

続:ぬいぐるみ

先日のブログで「ぬいぐるみ体型」と書いたら、何のぬいぐるみ(熊さん、牛さん、犬それともパンダ?)に似ているのと思われた方もいるかもしれない。
と勝手に判断して 、ぬいぐるみ体型の続きを・・・

外来治療室の壁に、昨年の夏、先生が奥様(夫婦とも医者です)と一緒に南アフリカに旅行された際、買ってこられた写真が何枚か貼ってある。

私の「先生は『ぬいぐるみ体型』だから」発言を受けて、笑いころげながら(といいたいが、点滴中なので、ころげ回れないので、単に笑いながら)
女性患者さん、「そんなこと行って良いの?!」

看護婦さん、やおら、南アフリカ土産の写真を指さしながら、「良いのよ。だって、この写真の象さんそっくりじゃない。」

これで終わると、おもしろくもなんともないので・・・

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さかのぼること1年半、南アフリカ旅行直前の診察室にて。

患者:「先生、南アフリカ(←世界最大のダイヤモンドの産地)に奥様と一緒に行かれるそうですが、宝石をたっぷり買われたら破産しませんか」
先生:「宝石は1個だけと約束させているから」

その一月後、破産されることなく南アフリカから戻られた後、

患者:「宝石は1個ですんだのですか?」
先生:「たしかに1個という約束は守ってくれたけど、その1個を選ぶのに、朝早くから夕方まで一日、引っ張り回されてしまった・・・」
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真面目に考えると・・・

「お金」と(めったにない)観光の「時間」。
この次元の異なる二つのもの。この場合、どちらが価値があるだろうか。
なかなかの難問である。
一般的な正解はないだろう。

がん治療でも、
「多少の延命の可能性」と「想定されるそれなりの副作用の想定」とか、
あるいは、「知識経験は豊富だが、やや性格的に難のある医師」と「患者思いではあるが、腕はイマイチの医師」
また、「設備は極めて整っているが、遠くの見知らぬ都市の病院」と「近隣の市にある、普通の総合病院」
などの、ある意味で次元の異なる選択肢をつきつけられることがある。
事の大小は別にして、結局、自己責任・自己決断であろう。

あれ、「ユーモア・エスプリ・実話」のはずが「独断的コラム」になりつつある。
これ以上、はみださないように、これで終わり。

2006年10月23日 (月)

ぬいぐるみ

外来治療室にて
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女性患者さんに向かって
医師:「珍しいね。今日は旦那さん付き添いに来ていないの?

女性患者:「今日は一人なので寂しいから、先生、ずっと脇にいてくれない」(←お世辞がうまいなぁー)

医師:「ボクで良かったら」とにやつきながらも、薬の調合のため外来治療室の隅へ(←嘘と分かっていても騙される男心の単純さ。だから、飲み屋は繁盛する。)

話を聞いていた看護婦さんがびっくりしたふりをして
看護婦:「えぇ~~。先生のどこが良いの!!!」と当然の疑問を大きな声で

女性患者:「先生に聞こえますよ」と多少の心配気味

看護婦:「大丈夫、聞こえるようにいっているのだから

これ以上、放置して、医師と看護婦の今後の関係が悪化して治療に差し支えがでては困るという深い配慮のもとに(見方を変えると、単に悪のりして)、ひとこと

別の患者:「先生は『ぬいぐるみ体型』だから、傍に置いておくのにはちょうどいいかも

女性患者さんにも看護婦さんにも結構受けていました。

なお、看護婦さんも事務員さんも、そして、患者も、先生におかれましては健康のため太りすぎに注意しましょう」と(かなり本気で)心配しているのは事実です。

それにしても、『ぬいぐるみ体型』・・・我ながらうまいネーミングだ。
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「ぬいぐるみ体型」はうまいネーミングと自己満足に浸りながらも、反面、「ぬいぐるみ」よりも「着ぐるみ」のほうがベターだったかと悩んでいたが・・・
この記事をブログで一般公開する前に、抽選で当たったモニターに試読してもらったところ(モニターなどいるわけはない。とある人に事前に送ってみたところ)、「着ぐるみより、断然ぬいぐるみです。着ぐるみだと中に入っている人が想像され、男くささを感じる。ぬいぐるみは大きくてもそばに置いておきたいかわいさがあります。」とのこと。
やはり「ぬいぐるみ」で正しいのだ~(と天才バカボンのパパのマネして歌い出す)

子守唄

外来治療室にて・・・

その前に、ひょっとして抗ガン剤治療に慣れていない人がいるといけないので予備知識を。(抗ガン剤治療に慣れている人などあまりいないと混ぜっ返さないように)

予備知識その1
現在の抗ガン剤治療では、吐き気対策が進んできており、吐く人はかなり少なくなっている。そして、普通の吐き気止めでは効果が薄い場合は、睡眠効果のある薬でウトウトさせながら抗ガン剤治療を行うことがある。

予備知識その2
抗ガン剤の投与(点滴)速度は、例外はあるものの、一般的には速度を速くすると、吐き気・頭痛・不快感などの副作用が出やすくなるし、副作用の強さもあがる。

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ある患者が看護婦さんに、例によって馬鹿な話をする。看護婦さん、あきれながらも反撃開始、

看護婦A:「あまり馬鹿なことを言うと、眠たくなる薬を入れて、寝ている間に抗ガン剤を全開でいれるからね。

別の看護婦さんも会話に参戦(ちなみに、この看護婦さんカラオケではマイクを離さないタイプらしい)
看護婦B:「眠たくなる薬だけでなく、もっと、よく眠れるように子守唄を歌ってあげる

看護婦軍の中で内部抗争が起こったのか、
看護婦A:「子守唄で、目が覚めてしまうかも・・・

ところで、この患者が言われっぱなしでいるわけがない。

患者:「子守唄で、目が覚めるのはよいけれど、永遠の眠りについてしまったりして
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いつも「明るい治療室」です。

2006年10月 7日 (土)

点滴速度と心臓の強さ

これまで、副作用があまりでなかったこともあり、たいていの場合、私の点滴速度は普通?よりも、かなり早めにされてきた。

ところが、先日、「点滴速度」で書いたように最近使い出したDOXILでは、このかなり早めの速度では半日間かなりの気分の悪さが出てしまい、遅く(というか普通並に)したら、かなり楽になった。

ということで、DOXILの点滴速度を普通なみに遅くしてもらい、無事に、DOXILが終わり、次のザノザールに変わったため、通常の早めの速度に戻していたら(←これらの点滴速度の変更については、きちんと医師・看護婦さんに断っています。「普通の患者」は決して自分で点滴速度を操作しないで下さい。)

以上が前置きで

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医師:この後の流し(←投薬終了後、薬の排出を早めるための、生理食塩水のみによる点滴)は全開にしてもいいよ。

私:心臓は強いですから(←点滴速度を速めると心臓に負担がかかることを承知)

医師:心臓に毛が生えているからといって心臓が強いとはかぎらないけど

私:心臓に毛なんて。こんなに気が弱いのに・・・

ここで、(黙って話をきいていないふりをしていた)看護婦さんが急にふきだしたのは何故でしょう???

2006年9月27日 (水)

「がん」の存在理由

ブラックジョークが嫌いな方は、読まない方が良いかもしれません。

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粘った甲斐もなく、悪い人ほど長生きするという定説にさからって、粘る稀ながん患者氏は永眠の時を迎えた。

氏の予想と反して、神様は本当に存在した。
氏は持ち前の好奇心を発揮して早速、神様にいろいろと質問を行った。

粘:何故、「がん」があるのですか?
神:私が功利主義者だからだよ。
粘:功利主義とがんに関係があるのですか?
神:最大多数の最大幸福だよ。
粘:「がん」が「最大多数の最大幸福」ですか?
神:君が生きている時に、長生きして欲しいと思えた人は何人だったかね。
粘:約5人ですか。本人も含めて。
神:さっさと死んで欲しいと思った人は?
粘:一人、二人、三人・・・たくさん
神:だから、「最大多数の最大幸福」なんだよ。

いまひとつ、ひねりが足りない。改良してみる。

ある腫瘍内科医が、医師の不養生の言葉どおり、自分のがんの早期発見に失敗して永眠された。そして、あの世(天国か地獄かはあえて特定しないでおく)で神様と会話した。

医:何故、「がん」があるのですか?
神:君は腫瘍内科医としてだったのにそれがわからないのか?
医:お言葉ではありますが、それがわからないから、「がん」があるのです。「がん」があるおかげで、腫瘍内科医は生きていけるのです。
神:勘違いしてはいけない。抗ガン剤治療で一番チェックすることは何かね。
医:抗ガン剤の効果が副作用を上回っているかを注意しますが。
神:だから、効果と副作用の問題なのだよ。
医:???
神:君が生きている時に、長生きして欲しいと思えた人は何人だったかね。
医:約5人ですか。本人も含めて。
神:さっさと死んで欲しいと思った人は?
医:一人、二人、三人・・・たくさんとしか言いようがありません。
神:だから「がん」の効果は「たくさん」で、副作用はたったの「5」だろう。

2006年9月24日 (日)

太極拳

これは、ある患者さんからきいた本当の話です。

その患者さんは、ある有名かつ立派ながん専門病院に最初にかかられたものの、主治医が「私にしか直せない。」的な発言が多すぎることに閉口して逃げ出してしまったそうです。

その後、いろいろな代替医療を転々とする、いわゆる癌難民となっていたとのころの経験だそうです。

がんもだんだんと進行し、骨転移により歩くのもやっと(←文字通り)という状態で、ある「がんに効く」と称する漢方医療をなさっている治療院を訪れたそうです。

その治療院の先生は、長々とその患者さんから話を聞いた後、「間違いなく直ります」と太鼓判をおしたうえで、「では、早速、隣の部屋で太極拳を・・・」とおっしゃったそうです。

たしかに、歩くのもやっとの人間に太極拳を勧めるというのは、悪いジョークとしか思いようがないのですが。

なお、その患者さんは、「普通」の抗ガン剤が功を奏して、太極拳ができるようになっています。

2006年9月22日 (金)

天国があるという「エビデンス」

ブラック・ジョークが嫌いな方はご遠慮下さい。

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いつもエビデンスを強調する先生が真面目な顔で「地獄は別として、天国は存在する」とのたもうた。
しかも、「天国は、キリスト様・アラー様・お釈迦様がおっしゃるような極楽である」とまでおっしゃる。

いつも二言目にはエビデンスという、科学の権化みたいな先生が・・・というので、早速、「先生、天国はあるって、エビデンスはあるのですか?」と弟子の一人が尋ねてみた。

先生いわく、「天国の存在については、きわめて大量のデーターが蓄積されている。しかも、そのどのデーターをとっても、天国があるということが示されている。」と極めて真顔。

黙り込んでしまった弟子に対して、先生いわく
「天国は本当に極楽のような世界に違いない。なぜなら、死んで天国に行った人は誰一人帰ってこないではないか・・・」

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たしかに、毎年、数千万人とかそれ以上の「エビデンス」が蓄積されています。
これだけ治験者数が多ければ、どんなにエビデンスにこだわるガチガチの医師でも天国があるということは認めざるを得ないかもしれません。

2006年5月23日 (火)

経緯 静脈瘤 -8-

静脈瘤の治療自体については、ひととおり書いたので周辺状況を。

まず、困ったのが「元気」なこと。静脈瘤からの出血は納まっており、その意味では通常の体である。また、処置も内視鏡なのでたいした負担がかかるものではない。
「元気」があまってしかたがなかった。点滴がはずれる木曜から日曜は、階段を地下から5階まで一日10~30!!!往復。

他方、処置(毎月曜)のため、当日は絶食。これは仕方がない。
次の日(火曜)は、流動食といいながら、朝は具のないみそ汁のみ、昼は具のないすまし汁、夕方はコンソメスープのみと、流動食というよりは食をはずした単なる流動。
水曜日、木曜日は、ソフト食という名前の離乳食(お粥もミキサーにかけられて「糊」)
金曜日、土曜日、日曜日とご飯はお粥ながら、だんだんと「食事」になったと思うと、月曜日となり振り出しに戻る。
これを二月弱続けていたら、体重が約5kg減ってしまった(少しでも体重を維持しようと、飴玉をなめたり、ジュースやインスタントスープを飲んだり工夫はしたが)。
もともと太っていずダイエットに興味がないのに・・・

また、同じ病室には、何故か明るい患者が集まってしまった。

会話 その1
C型肝炎のため、毎月のように入院する方には、10回入院のたびに1回割り引く回数券が必要ですね、とか、いや、10回の入院ごとに、看護婦さんと同伴入院では・・・
すると、点滴も10本毎に1本の無料サービスか・・・

会話 その2
看護婦さん:この病室は明るいですね。
患者1:小児科病室ですから
私:いえ、精神科です
患者2:産婦人科ですから・・・
(どうみても、むさ苦しい男性病室なのですけど)

会話 その3
看護婦さんは、3チームにわかれて患者を分担していたが。
ブルーチーム・ピンクチーム・イエローチームというのはいいにくいので、淑女チーム・美女チーム・セレブチームに名前を変えたら・・・
(さすがに看護婦さんは笑っていました。なお、病棟の看護師の方は、たまたま全員女性でした。)

比較的長い入院でしたが、あまり退屈はせずにすみました。

(続く)